こうした近親婚を続けた結果、生まれた子供が生まれついての病弱だったり、重い障害を持っていたりすることが多くなり、ついにはスペインでの王家を継ぐ者が誰もいなくなってしまうと云う事態まで起きたのです。
ハプスブルク家に生まれた者が、心身に異常のある者が多くなった理由、それは確かに親族間での結婚を重ねていたからと云う面も否定できません。
しかし、一族の大きな特徴である、「あご」にもそういった問題を引き起こす要因は、あったように思います。
受け口といった噛み合わせの悪い口の形は、身体の不調をあれこれと引き起こしやすい要因です。
首肩こりや頭痛・睡眠時無呼吸症候群はよく聞く話ですが、顎関節の異変は骨格・脊柱のズレをも招いて背中・腰・骨盤の状態をも悪化させていきます。
さらにはそういったズレは自律神経系統の機能にも影響を及ぼし、噛み合わせの悪さによる頭蓋骨の緊張とも相まって、不眠や睡眠障害、さらにはうつなどの精神面にまで異変が生じるようになるのです。